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ザワークラウトを失敗しないために

季と和の発酵 学び帖 第3回「ザワークラウトを失敗しないために」

季と和の発酵 学び帖
第3回は「ザワークラウトを失敗しないために」というテーマでお届けいたします。

発酵にご興味を持ってくださった方にぜひ作っていただきたい「ザワークラウト」。

初めてでも怖くない!失敗しないためのポイントを紐解いていきます。

発酵に興味を持ってくださった方に、この季節ぜひ作っていただきたいのがザワークラウトです。

ザワークラウトとは「酸っぱいキャベツ」を意味する、ドイツをはじめヨーロッパやアメリカで広く親しまれているキャベツを乳酸発酵させたお漬物です。

 

酸っぱい味から、ピクルスのような酢漬けをイメージされる方もいらっしゃるかもしれません。

ですが、材料はキャベツと塩だけで、お酢などは入らない、大変シンプルなものです。

キャベツと塩の材料2つで酸っぱくなる、なぜだろう?

ザワークラウトの酸味は発酵の過程で乳酸菌が出す乳酸によるもの。

つまり、発酵の力で酸っぱくなるのです。

なぜザワークラウトがおすすめなのか

 私は、発酵を取り入れていただく入り口として「麹」を使った調味料をおすすめすることが多いです。

麹を使った調味料は簡単で、美味しく万能で、発酵の面白さや美味しさを体感していただくためにピッタリだからです。

 

ですが、腸内環境改善のためには、実は発酵食品も「色んな」発酵食品を取り入れていただくのがおすすめです。

そこで、麹を取り入れはじめた方に、次におすすめしたいのがお漬物。

お漬物もさまざまにありますが、春から初夏にかけて甘くみずみずしいキャベツが出回るため、この季節にはキャベツを活用したザワークラウトをぜひ作っていただきたいと思います。

ザワークラウトには、耐塩性の植物由来の乳酸菌が含まれます。逞しい菌なので生きて腸内に届きやすく、整腸作用が期待できます。

ザワークラウトの作り方

<材料>

・キャベツ

・キャベツの重量の2%の塩

・お好みでスパイスや鷹の爪、ローリエなど

 

<下準備>

キャベツはざっと洗う。

キャベツの葉には乳酸菌が付いているため、洗いすぎないことがポイント!

 

<作り方>

①キャベツを千切りにしボールに入れる。(袋でもOKです)

②①のボールに塩を加え、キャベツから水分が出てくるまでしっかり塩を揉み込む。

③キャベツがしんなりするまで少し置く。

④清潔な保存容器にキャベツと出てきた水分を全て入れ、空気を抜くように押し込む。

 キャベツの水分が上がってきて、キャベツが全て浸かるようにするのがポイント!

 風味づけの香辛料を入れる場合はこのタイミングで一緒に入れてください。

⑤キャベツの表面にラップをかけ、重石をしてキャベツが空気に触れないようにする。

⑥蓋をして常温で1週間から10日、保管する。

ザワークラウトを初めて仕込む方へ

ザワークラウトを初めて仕込む方に私がおすすめしているのが

紫キャベツで仕込むことです。

初めての方はちゃんと発酵したか、腐っていないか、ご不安な方も多いと思います。

そこで、「紫キャベツ」です。

紫キャベツで仕込むと、その色素から、発酵がちゃんと進んでいるか腐敗してしまったか、色の変化で目視で簡単に判断することができます。

 

実際の例をお見せいたします。

ザワークラウトの失敗例


こちらの写真は仕込んで1週間ほど経ったザワークラウトの写真です。

色の変化にご注目ください。

紫キャベツの色が、赤っぽいところ、紫のところ、青っぽいところ、と色の違いがあるところが見えると思います。

 

紫キャベツには「アントシアニン」という天然色素が入っています。

この色素は、中性では紫ですが、酸性に傾くと赤色に、アルカリ性に傾くと青色に変化する性質があります。

(さらにアルカリ性に傾くと緑色っぽくなります。)

 

紫キャベツのザワークラウトでは、乳酸発酵がきちんと進み、乳酸が増えてくると赤紫色になります

これがザワークラウトの成功のサインです!

つまり赤紫色になっている瓶の下の方はしっかり乳酸発酵が進んでいます

 

反対に、私の写真で青っぽくなっているところ(丸で囲んでいる部分)、

青い色は腐敗菌が繁殖し腐ってしまったサインです。

この青い部分は食べることはできません。

 

発酵も腐敗も目に見えない微生物の働きによる変化。

手作りの発酵食品は怖い、と思う方もいらっしゃるかもしれません。

ですが、紫キャベツのように目に見えるサインを道標に、安心して一歩踏み出していただけたら嬉しいです。

 

 

こちらがザワークラウトの成功例です。

はじめは紫色だったキャベツがきちんと赤紫に変化していることが見て取れるかと思います。

乳酸発酵すると、キャベツに酸味と旨みが増えて、最初の塩っぱい塩揉みキャベツより、はるかに風味豊かになっていることを感じていただけるかと思います。

 

美味しくなるし体にも嬉しい。ここに発酵の醍醐味が詰まっているのです。

(左)仕込んだばかりのザワークラウト、(右)乳酸発酵が進んだザワークラウト

ザワークラウトを失敗しないコツ

話を戻し、ザワークラウトを失敗しないためにはどうしたらいいのでしょうか。

一番のポイントは、キャベツを空気に触れさせないこと。

すなわち、キャベツから水分をしっかりと出し、キャベツが全て浸かるようにすることです

 

私の失敗例は、まさにここをおろそかにした結果です。

「‥ちょっと水気が少ないな、上の方のキャベツが浸かってないな。」

気付いてはいたのですが、「ラップすればどうにかなるか!」

と疎かにした結果、見事に上の部分が腐敗してしまいました。

 

ちなみに途中経過では、下の方だけが赤紫に変化し、上の方が紫色のままの状態になっています。

この時点では上の方のキャベツもただの塩もみキャベツといったお味で、腐ってはおりません。

 

ちなみに、なぜ上の方は仕込み初めの紫色のままなのか。

 

ヒントは、この部分が空気に触れているからなのですが

なぜ空気があると乳酸発酵が進まないのか?

この辺りのマニアックなお話は季と和の講座にて、詳しくお話ししています。

 

もし、キャベツから十分な水がどうしても出てこない場合は2%の塩水を足しましょう

(十分な水分が出てくる時は、塩水を足す必要は特にありません。)

 

ポイントさえ押さえれば、発酵食品は怖くありません。

水がしっかり上がっているか、きちんと確認してあげてくださいね。

 

いかがでしたでしょうか。

 

季と和の学び帖。皆さんが発酵や食、暮らしを楽しむヒントになれば幸いです。

季と和の学び帖とは

発酵のこと、食のこと、体のこと、

ちょっとした学びの機会をお届けする季と和の新しいコンテンツです。

皆さんが暮らしを楽しむささやかなきっかけをお届けしたいと思います。

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